広島市議会議員(安芸区)

ニセ医者が2万人を健診

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。
 台風の影響で湿った強風が吹いています。被害が小さいことを祈っています。その一方で、今年は台風が少ないため海水が撹拌されず、海水の温度が高いままで漁業に影響が出ていることを思うと、台風も必ずしも有害な面ばかりではないことを痛感します。


 横浜市の病院で、43歳のニセ医者が逮捕されました。内容は、医師に成り済ましたとして詐欺や医師法違反(医師の名称使用制限)などの疑いです。横浜市港南区の診療所でも延べ約1万1千人の健康診断に関わっていました。それ以前にも長野市NPO法人で延べ4897人の健康診断に関わっていたことも新たに判明しました。東京都内の病院でも約2300人を担当したとみられており、容疑者の関与は少なくとも計約1万8200人に上っています。
 容疑者を雇っていた医療法人は、「医師としての経歴や医師免許の確認をしていなかった」と、採用方法の問題性を認めています。


 わたくしが勤務医のころは、ほとんどの人事は医局が行っていましたので、ニセ医者が入り込むスキはありませんでした。現在は、厚生労働省の方針によって大学の教授と医局の権威が貶められたため、こうしたケースが起こりえます。容疑者はインターネットで医師免許証をダウンロードして偽造したそうですが、簡単に偽造できることにも驚きです。


 先日、わたくし自身、警察署に提出するための書類に医師免許証の添付が求められました。ところが、いざ求められると所在が不明でした。銀行の貸金庫に保管してあることに気が付いたのは数日後でした。改めて免許証を見ると、交付されたのは昭和52年5月26日、交付したのは当時の厚生大臣渡辺美智雄でした。彼は、みんなの党の党首、渡辺喜美の父です。
 「昭和52年施行第六十三回医師国家試験に合格したことを認証し医師法(昭和二十三年法律第二百一号)により医師の免許をあたえる よってこの証を交付する」と記載されていました。